建築基準法施行令 第二章 一般構造

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第二章 一般構造

第一節 採光に必要な開口部

居室の採光

第十九条 法第二十八条第一項(法第八十七条第三項において準用する場合を含む。以下この条及び次条において同じ。)の政令で定める建築物は、児童福祉施設(幼保連携型認定こども園を除く。)、助産所、身体障害者社会参加支援施設(補装具製作施設及び視聴覚障害者情報提供施設を除く。)、保護施設(医療保護施設を除く。)、婦人保護施設、老人福祉施設、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設、地域活動支援センター、福祉ホーム又は障害福祉サービス事業(生活介護、自立訓練、就労移行支援又は就労継続支援を行う事業に限る。)の用に供する施設(以下「児童福祉施設等」という。)とする。

 法第二十八条第一項の政令で定める居室は、次に掲げるものとする。

 保育所及び幼保連携型認定こども園の保育室

 診療所の病室

 児童福祉施設等の寝室(入所する者の使用するものに限る。)

 児童福祉施設等(保育所を除く。)の居室のうちこれらに入所し、又は通う者に対する保育、訓練、日常生活に必要な便宜の供与その他これらに類する目的のために使用されるもの

 病院、診療所及び児童福祉施設等の居室のうち入院患者又は入所する者の談話、娯楽その他これらに類する目的のために使用されるもの

 法第二十八条第一項の政令で定める割合は、次の表の上欄に掲げる居室の種類の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる割合とする。ただし、同表の(一)の項から(六)の項までの上欄に掲げる居室のうち、国土交通大臣が定める基準に従い、照明設備の設置、有効な採光方法の確保その他これらに準ずる措置が講じられているものにあつては、それぞれ同表の下欄に掲げる割合から十分の一までの範囲内において国土交通大臣が別に定める割合とする。

居室の種類割合
(一)幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校又は幼保連携型認定こども園の教室五分の一
(二)前項第一号に掲げる居室 
(三)住宅の居住のための居室七分の一
(四)病院又は診療所の病室 
(五)寄宿舎の寝室又は下宿の宿泊室 
(六)前項第三号及び第四号に掲げる居室 
(七)(一)の項に掲げる学校以外の学校の教室十分の一
(八)前項第五号に掲げる居室 

有効面積の算定方法

第二十条 法第二十八条第一項に規定する居室の窓その他の開口部(以下この条において「開口部」という。)で採光に有効な部分の面積は、当該居室の開口部ごとの面積に、それぞれ採光補正係数を乗じて得た面積を合計して算定するものとする。ただし、国土交通大臣が別に算定方法を定めた建築物の開口部については、その算定方法によることができる。

 前項の採光補正係数は、次の各号に掲げる地域又は区域の区分に応じ、それぞれ当該各号に定めるところにより計算した数値(天窓にあつては当該数値に三・〇を乗じて得た数値、その外側に幅九十センチメートル以上の縁側(ぬれ縁を除く。)その他これに類するものがある開口部にあつては当該数値に〇・七を乗じて得た数値)とする。ただし、採光補正係数が三・〇を超えるときは、三・〇を限度とする。

 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域又は田園住居地域 隣地境界線(法第八十六条第十項に規定する公告対象区域(以下「公告対象区域」という。)内の建築物にあつては、当該公告対象区域内の他の法第八十六条の二第一項に規定する一敷地内認定建築物(同条第九項の規定により一敷地内認定建築物とみなされるものを含む。以下この号において「一敷地内認定建築物」という。)又は同条第三項に規定する一敷地内許可建築物(同条第十一項又は第十二項の規定により一敷地内許可建築物とみなされるものを含む。以下この号において「一敷地内許可建築物」という。)との隣地境界線を除く。以下この号において同じ。)又は同一敷地内の他の建築物(公告対象区域内の建築物にあつては、当該公告対象区域内の他の一敷地内認定建築物又は一敷地内許可建築物を含む。以下この号において同じ。)若しくは当該建築物の他の部分に面する開口部の部分で、その開口部の直上にある建築物の各部分(開口部の直上垂直面から後退し、又は突出する部分がある場合においては、その部分を含み、半透明のひさしその他採光上支障のないひさしがある場合においては、これを除くものとする。)からその部分の面する隣地境界線(開口部が、道(都市計画区域又は準都市計画区域内においては、法第四十二条に規定する道路をいう。第百四十四条の四を除き、以下同じ。)に面する場合にあつては当該道の反対側の境界線とし、公園、広場、川その他これらに類する空地又は水面に面する場合にあつては当該公園、広場、川その他これらに類する空地又は水面の幅の二分の一だけ隣地境界線の外側にある線とする。)又は同一敷地内の他の建築物若しくは当該建築物の他の部分の対向部までの水平距離(以下この項において「水平距離」という。)を、その部分から開口部の中心までの垂直距離で除した数値のうちの最も小さい数値(以下「採光関係比率」という。)に六・〇を乗じた数値から一・四を減じて得た算定値(次のイからハまでに掲げる場合にあつては、それぞれイからハまでに定める数値)

 開口部が道に面する場合であつて、当該算定値が一・〇未満となる場合 一・〇

 開口部が道に面しない場合であつて、水平距離が七メートル以上であり、かつ、当該算定値が一・〇未満となる場合 一・〇

 開口部が道に面しない場合であつて、水平距離が七メートル未満であり、かつ、当該算定値が負数となる場合 零

 準工業地域、工業地域又は工業専用地域 採光関係比率に八・〇を乗じた数値から一・〇を減じて得た算定値(次のイからハまでに掲げる場合にあつては、それぞれイからハまでに定める数値)

 開口部が道に面する場合であつて、当該算定値が一・〇未満となる場合 一・〇

 開口部が道に面しない場合であつて、水平距離が五メートル以上であり、かつ、当該算定値が一・〇未満となる場合 一・〇

 開口部が道に面しない場合であつて、水平距離が五メートル未満であり、かつ、当該算定値が負数となる場合 零

 近隣商業地域、商業地域又は用途地域の指定のない区域 採光関係比率に十を乗じた数値から一・〇を減じて得た算定値(次のイからハまでに掲げる場合にあつては、それぞれイからハまでに定める数値)

 開口部が道に面する場合であつて、当該算定値が一・〇未満となる場合 一・〇

 開口部が道に面しない場合であつて、水平距離が四メートル以上であり、かつ、当該算定値が一・〇未満となる場合 一・〇

 開口部が道に面しない場合であつて、水平距離が四メートル未満であり、かつ、当該算定値が負数となる場合 零

第一節の二 開口部の少ない建築物等の換気設備

換気設備の技術的基準

第二十条の二 法第二十八条第二項ただし書の政令で定める技術的基準及び同条第三項(法第八十七条第三項において準用する場合を含む。以下この条及び次条第一項において同じ。)の政令で定める法第二十八条第三項に規定する特殊建築物(第一号において「特殊建築物」という。)の居室に設ける換気設備の技術的基準は、次に掲げるものとする。

 換気設備の構造は、次のイからニまで(特殊建築物の居室に設ける換気設備にあつては、ロからニまで)のいずれかに適合するものであること。

 自然換気設備にあつては、第百二十九条の二の五第一項の規定によるほか、次に掲げる構造とすること。

(1) 排気筒の有効断面積(平方メートルで表した面積とする。)が、次の式によつて計算した必要有効断面積以上であること。

=A/(250√h)

(この式において、A、A及びhは、それぞれ次の数値を表すものとする。

 必要有効断面積(単位 平方メートル)

 居室の床面積(当該居室が換気上有効な窓その他の開口部を有する場合においては、当該開口部の換気上有効な面積に二十を乗じて得た面積を当該居室の床面積から減じた面積)(単位 平方メートル)

h 給気口の中心から排気筒の頂部の外気に開放された部分の中心までの高さ(単位 メートル))

(2) 給気口及び排気口の有効開口面積(平方メートルで表した面積とする。)が、(1)の式によつて計算した必要有効断面積以上であること。

(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか、衛生上有効な換気を確保することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものであること。

 機械換気設備(中央管理方式の空気調和設備(空気を浄化し、その温度、湿度及び流量を調節して供給(排出を含む。)をすることができる設備をいう。以下同じ。)を除く。以下同じ。)にあつては、第百二十九条の二の五第二項の規定によるほか、次に掲げる構造とすること。

(1) 有効換気量(立方メートル毎時で表した量とする。(2)において同じ。)が、次の式によつて計算した必要有効換気量以上であること。

V=20A/N

(この式において、V、A及びNは、それぞれ次の数値を表すものとする。

V 必要有効換気量(単位 一時間につき立方メートル)

 居室の床面積(特殊建築物の居室以外の居室が換気上有効な窓その他の開口部を有する場合においては、当該開口部の換気上有効な面積に二十を乗じて得た面積を当該居室の床面積から減じた面積)(単位 平方メートル)

N 実況に応じた一人当たりの占有面積(特殊建築物の居室にあつては、三を超えるときは三と、その他の居室にあつては、十を超えるときは十とする。)(単位 平方メートル))

(2) 一の機械換気設備が二以上の居室に係る場合にあつては、当該換気設備の有効換気量が、当該二以上の居室のそれぞれの必要有効換気量の合計以上であること。

(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか、衛生上有効な換気を確保することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものであること。

 中央管理方式の空気調和設備にあつては、第百二十九条の二の五第三項の規定によるほか、衛生上有効な換気を確保することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとすること。

 イからハまでに掲げる構造とした換気設備以外の換気設備にあつては、次に掲げる基準に適合するものとして、国土交通大臣の認定を受けたものとすること。

(1) 当該居室で想定される通常の使用状態において、当該居室内の人が通常活動することが想定される空間の炭酸ガスの含有率をおおむね百万分の千以下に、当該空間の一酸化炭素の含有率をおおむね百万分の六以下に保つ換気ができるものであること。

(2) 給気口及び排気口には、雨水の浸入又はねずみ、ほこりその他衛生上有害なものの侵入を防ぐための設備を設けること。

(3) 風道から発散する物質及びその表面に付着する物質によつて居室の内部の空気が汚染されないものであること。

(4) 中央管理方式の空気調和設備にあつては、第百二十九条の二の五第三項の表の(一)の項及び(四)の項から(六)の項までの中欄に掲げる事項がそれぞれ同表の下欄に掲げる基準に適合するものであること。

 法第三十四条第二項に規定する建築物又は各構えの床面積の合計が千平方メートルを超える地下街に設ける機械換気設備(一の居室のみに係るものを除く。)又は中央管理方式の空気調和設備にあつては、これらの制御及び作動状態の監視を中央管理室(当該建築物、同一敷地内の他の建築物又は一団地内の他の建築物の内にある管理事務所、守衛所その他常時当該建築物を管理する者が勤務する場所で避難階又はその直上階若しくは直下階に設けたものをいう。以下同じ。)において行うことができるものであること。

火を使用する室に設けなければならない換気設備等

第二十条の三 法第二十八条第三項の規定により政令で定める室は、次に掲げるものとする。

 火を使用する設備又は器具で直接屋外から空気を取り入れ、かつ、廃ガスその他の生成物を直接屋外に排出する構造を有するものその他室内の空気を汚染するおそれがないもの(以下この項及び次項において「密閉式燃焼器具等」という。)以外の火を使用する設備又は器具を設けていない室

 床面積の合計が百平方メートル以内の住宅又は住戸に設けられた調理室(発熱量の合計(密閉式燃焼器具等又は煙突を設けた設備若しくは器具に係るものを除く。次号において同じ。)が十二キロワット以下の火を使用する設備又は器具を設けたものに限る。)で、当該調理室の床面積の十分の一(〇・八平方メートル未満のときは、〇・八平方メートルとする。)以上の有効開口面積を有する窓その他の開口部を換気上有効に設けたもの

 発熱量の合計が六キロワット以下の火を使用する設備又は器具を設けた室(調理室を除く。)で換気上有効な開口部を設けたもの

 建築物の調理室、浴室、その他の室でかまど、こんろその他火を使用する設備又は器具を設けたもの(前項に規定するものを除く。第一号イ及び第百二十九条の二の五第一項において「換気設備を設けるべき調理室等」という。)に設ける換気設備は、次に定める構造としなければならない。

 換気設備の構造は、次のイ又はロのいずれかに適合するものとすること。

 次に掲げる基準に適合すること。

(1) 給気口は、換気設備を設けるべき調理室等の天井の高さの二分の一以下の高さの位置(煙突を設ける場合又は換気上有効な排気のための換気扇その他これに類するもの(以下このイにおいて「換気扇等」という。)を設ける場合には、適当な位置)に設けること。

(2) 排気口は、換気設備を設けるべき調理室等の天井又は天井から下方八十センチメートル以内の高さの位置(煙突又は排気フードを有する排気筒を設ける場合には、適当な位置)に設け、かつ、換気扇等を設けて、直接外気に開放し、若しくは排気筒に直結し、又は排気上有効な立上り部分を有する排気筒に直結すること。

(3) 給気口の有効開口面積又は給気筒の有効断面積は、国土交通大臣が定める数値以上とすること。

(4) 排気口又は排気筒に換気扇等を設ける場合にあつては、その有効換気量は国土交通大臣が定める数値以上とし、換気扇等を設けない場合にあつては、排気口の有効開口面積又は排気筒の有効断面積は国土交通大臣が定める数値以上とすること。

(5) 風呂釜又は発熱量が十二キロワットを超える火を使用する設備若しくは器具(密閉式燃焼器具等を除く。)を設けた換気設備を設けるべき調理室等には、当該風呂釜又は設備若しくは器具に接続して煙突を設けること。ただし、用途上、構造上その他の理由によりこれによることが著しく困難である場合において、排気フードを有する排気筒を設けたときは、この限りでない。

(6) 火を使用する設備又は器具に煙突(第百十五条第一項第七号の規定が適用される煙突を除く。)を設ける場合において、煙突に換気扇等を設ける場合にあつてはその有効換気量は国土交通大臣が定める数値以上とし、換気扇等を設けない場合にあつては煙突の有効断面積は国土交通大臣が定める数値以上とすること。

(7) 火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設ける場合において、排気筒に換気扇等を設ける場合にあつてはその有効換気量は国土交通大臣が定める数値以上とし、換気扇等を設けない場合にあつては排気筒の有効断面積は国土交通大臣が定める数値以上とすること。

(8) 直接外気に開放された排気口又は排気筒の頂部は、外気の流れによつて排気が妨げられない構造とすること。

 火を使用する設備又は器具の通常の使用状態において、異常な燃焼が生じないよう当該室内の酸素の含有率をおおむね二十・五パーセント以上に保つ換気ができるものとして、国土交通大臣の認定を受けたものとすること。

 給気口は、火を使用する設備又は器具の燃焼を妨げないように設けること。

 排気口及びこれに接続する排気筒並びに煙突の構造は、当該室に廃ガスその他の生成物を逆流させず、かつ、他の室に廃ガスその他の生成物を漏らさないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとすること。

 火を使用する設備又は器具の近くに排気フードを有する排気筒を設ける場合においては、排気フードは、不燃材料で造ること。

第一節の三 石綿その他の物質の飛散又は発散に対する衛生上の措置

著しく衛生上有害な物質

第二十条の四 法第二十八条の二第一号(法第八十八条第一項において準用する場合を含む。)の政令で定める物質は、石綿とする。

(居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがある物質)

第二十条の五 法第二十八条の二第三号の政令で定める物質は、クロルピリホス及びホルムアルデヒドとする。

(居室を有する建築物の建築材料についてのクロルピリホスに関する技術的基準)

第二十条の六 建築材料についてのクロルピリホスに関する法第二十八条の二第三号の政令で定める技術的基準は、次のとおりとする。

 建築材料にクロルピリホスを添加しないこと。

 クロルピリホスをあらかじめ添加した建築材料(添加したときから長期間経過していることその他の理由によりクロルピリホスを発散させるおそれがないものとして国土交通大臣が定めたものを除く。)を使用しないこと。

居室を有する建築物の建築材料についてのホルムアルデヒドに関する技術的基準

第二十条の七 建築材料についてのホルムアルデヒドに関する法第二十八条の二第三号の政令で定める技術的基準は、次のとおりとする。

 居室(常時開放された開口部を通じてこれと相互に通気が確保される廊下その他の建築物の部分を含む。以下この節において同じ。)の壁、床及び天井(天井のない場合においては、屋根)並びにこれらの開口部に設ける戸その他の建具の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。以下この条及び第百八条の三第一項第一号において「内装」という。)の仕上げには、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・一二ミリグラムを超える量のホルムアルデヒドを発散させるものとして国土交通大臣が定める建築材料(以下この条において「第一種ホルムアルデヒド発散建築材料」という。)を使用しないこと。

 居室の内装の仕上げに、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇二ミリグラムを超え〇・一二ミリグラム以下の量のホルムアルデヒドを発散させるものとして国土交通大臣が定める建築材料(以下この条において「第二種ホルムアルデヒド発散建築材料」という。)又は夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇〇五ミリグラムを超え〇・〇二ミリグラム以下の量のホルムアルデヒドを発散させるものとして国土交通大臣が定める建築材料(以下この条において「第三種ホルムアルデヒド発散建築材料」という。)を使用するときは、それぞれ、第二種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用する内装の仕上げの部分の面積に次の表(一)の項に定める数値を乗じて得た面積又は第三種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用する内装の仕上げの部分の面積に同表(二)の項に定める数値を乗じて得た面積(居室の内装の仕上げに第二種ホルムアルデヒド発散建築材料及び第三種ホルムアルデヒド発散建築材料を使用するときは、これらの面積の合計)が、当該居室の床面積を超えないこと。

 住宅等の居室住宅等の居室以外の居室
換気回数が〇・七以上の機械換気設備を設け、又はこれに相当する換気が確保されるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用い、若しくは国土交通大臣の認定を受けた居室その他の居室換気回数が〇・七以上の機械換気設備を設け、又はこれに相当する換気が確保されるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用い、若しくは国土交通大臣の認定を受けた居室換気回数が〇・五以上〇・七未満の機械換気設備を設け、又はこれに相当する換気が確保されるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用い、若しくは国土交通大臣の認定を受けた居室その他の居室
(一)一・二二・八〇・八八一・四三・〇
(二)〇・二〇〇・五〇〇・一五〇・二五〇・五〇
備考
一 この表において、住宅等の居室とは、住宅の居室並びに下宿の宿泊室、寄宿舎の寝室及び家具その他これに類する物品の販売業を営む店舗の売場(常時開放された開口部を通じてこれらと相互に通気が確保される廊下その他の建築物の部分を含む。)をいうものとする。
二 この表において、換気回数とは、次の式によつて計算した数値をいうものとする。
n=V/Ah(この式において、n、V、A及びhは、それぞれ次の数値を表すものとする。
n 一時間当たりの換気回数
V 機械換気設備の有効換気量(次条第一項第一号ロに規定する方式を用いる機械換気設備で同号ロ(1)から(3)までに掲げる構造とするものにあつては、同号ロ(1)に規定する有効換気換算量)(単位 一時間につき立方メートル)
A 居室の床面積(単位 平方メートル)
h 居室の天井の高さ(単位 メートル))

 第一種ホルムアルデヒド発散建築材料のうち、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・一二ミリグラムを超える量のホルムアルデヒドを発散させないものとして国土交通大臣の認定を受けたもの(次項及び第四項の規定により国土交通大臣の認定を受けたものを除く。)については、第二種ホルムアルデヒド発散建築材料に該当するものとみなす。

 第一種ホルムアルデヒド発散建築材料又は第二種ホルムアルデヒド発散建築材料のうち、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇二ミリグラムを超える量のホルムアルデヒドを発散させないものとして国土交通大臣の認定を受けたもの(次項の規定により国土交通大臣の認定を受けたものを除く。)については、第三種ホルムアルデヒド発散建築材料に該当するものとみなす。

 第一種ホルムアルデヒド発散建築材料、第二種ホルムアルデヒド発散建築材料又は第三種ホルムアルデヒド発散建築材料のうち、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇〇五ミリグラムを超える量のホルムアルデヒドを発散させないものとして国土交通大臣の認定を受けたものについては、これらの建築材料に該当しないものとみなす。

 次条第一項第一号ハに掲げる基準に適合する中央管理方式の空気調和設備を設ける建築物の居室については、第一項の規定は、適用しない。

居室を有する建築物の換気設備についてのホルムアルデヒドに関する技術的基準

第二十条の八 換気設備についてのホルムアルデヒドに関する法第二十八条の二第三号の政令で定める技術的基準は、次のとおりとする。

 居室には、次のいずれかに適合する構造の換気設備を設けること。

 機械換気設備(ロに規定する方式を用いるものでロ(1)から(3)までに掲げる構造とするものを除く。)にあつては、第百二十九条の二の五第二項の規定によるほか、次に掲げる構造とすること。

(1) 有効換気量(立方メートル毎時で表した量とする。(2)において同じ。)が、次の式によつて計算した必要有効換気量以上であること。

Vr=nAh

(この式において、Vr、n、A及びhは、それぞれ次の数値を表すものとする。

Vr 必要有効換気量(単位 一時間につき立方メートル)

n 前条第一項第二号の表備考一の号に規定する住宅等の居室(次項において単に「住宅等の居室」という。)にあつては〇・五、その他の居室にあつては〇・三

A 居室の床面積(単位 平方メートル)

h 居室の天井の高さ(単位 メートル))

(2) 一の機械換気設備が二以上の居室に係る場合にあつては、当該換気設備の有効換気量が、当該二以上の居室のそれぞれの必要有効換気量の合計以上であること。

(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか、ホルムアルデヒドの発散による衛生上の支障がないようにするために必要な換気を確保することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものであること。

 居室内の空気を浄化して供給する方式を用いる機械換気設備にあつては、第百二十九条の二の五第二項の規定によるほか、次に掲げる構造とすること。

(1) 次の式によつて計算した有効換気換算量がイ(1)の式によつて計算した必要有効換気量以上であるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものであること。

Vq=Q((C-Cp)/C)+V

(この式において、Vq、Q、C、Cp及びVは、それぞれ次の数値を表すものとする。

Vq 有効換気換算量(単位 一時間につき立方メートル)

Q 浄化して供給する空気の量(単位 一時間につき立方メートル)

C 浄化前の空気に含まれるホルムアルデヒドの量(単位 一立方メートルにつきミリグラム)

Cp 浄化して供給する空気に含まれるホルムアルデヒドの量(単位 一立方メートルにつきミリグラム)

V 有効換気量(単位 一時間につき立方メートル))

(2) 一の機械換気設備が二以上の居室に係る場合にあつては、当該換気設備の有効換気換算量が、当該二以上の居室のそれぞれの必要有効換気量の合計以上であること。

(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか、ホルムアルデヒドの発散による衛生上の支障がないようにするために必要な換気を確保することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものであること。

 中央管理方式の空気調和設備にあつては、第百二十九条の二の五第三項の規定によるほか、ホルムアルデヒドの発散による衛生上の支障がないようにするために必要な換気を確保することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いる構造又は国土交通大臣の認定を受けた構造とすること。

 法第三十四条第二項に規定する建築物又は各構えの床面積の合計が千平方メートルを超える地下街に設ける機械換気設備(一の居室のみに係るものを除く。)又は中央管理方式の空気調和設備にあつては、これらの制御及び作動状態の監視を中央管理室において行うことができるものとすること。

 前項の規定は、同項に規定する基準に適合する換気設備を設ける住宅等の居室又はその他の居室とそれぞれ同等以上にホルムアルデヒドの発散による衛生上の支障がないようにするために必要な換気を確保することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いる住宅等の居室若しくはその他の居室又は国土交通大臣の認定を受けた住宅等の居室若しくはその他の居室については、適用しない。

居室を有する建築物のホルムアルデヒドに関する技術的基準の特例

第二十条の九 前二条の規定は、一年を通じて、当該居室内の人が通常活動することが想定される空間のホルムアルデヒドの量を空気一立方メートルにつきおおむね〇・一ミリグラム以下に保つことができるものとして、国土交通大臣の認定を受けた居室については、適用しない。

第二節 居室の天井の高さ、床の高さ及び防湿方法

居室の天井の高さ

第二十一条 居室の天井の高さは、二・一メートル以上でなければならない。

 前項の天井の高さは、室の床面から測り、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さによるものとする。

居室の床の高さ及び防湿方法

第二十二条 最下階の居室の床が木造である場合における床の高さ及び防湿方法は、次の各号に定めるところによらなければならない。ただし、床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料で覆う場合及び当該最下階の居室の床の構造が、地面から発生する水蒸気によつて腐食しないものとして、国土交通大臣の認定を受けたものである場合においては、この限りでない。

 床の高さは、直下の地面からその床の上面まで四十五センチメートル以上とすること。

 外壁の床下部分には、壁の長さ五メートル以下ごとに、面積三百平方センチメートル以上の換気孔を設け、これにねずみの侵入を防ぐための設備をすること。

第二節の二 地階における住宅等の居室の防湿の措置等

地階における住宅等の居室の技術的基準

第二十二条の二 法第二十九条(法第八十七条第三項において準用する場合を含む。)の政令で定める技術的基準は、次に掲げるものとする。

 居室が、次のイからハまでのいずれかに該当すること。

 国土交通大臣が定めるところにより、からぼりその他の空地に面する開口部が設けられていること。

 第二十条の二に規定する技術的基準に適合する換気設備が設けられていること。

 居室内の湿度を調節する設備が設けられていること。

 直接土に接する外壁、床及び屋根又はこれらの部分(以下この号において「外壁等」という。)の構造が、次のイ又はロのいずれかに適合するものであること。

 外壁等の構造が、次の(1)又は(2)のいずれか(屋根又は屋根の部分にあつては、(1))に適合するものであること。ただし、外壁等のうち常水面以上の部分にあつては、耐水材料で造り、かつ、材料の接合部及びコンクリートの打継ぎをする部分に防水の措置を講ずる場合においては、この限りでない。

(1) 外壁等にあつては、国土交通大臣が定めるところにより、直接土に接する部分に、水の浸透を防止するための防水層を設けること。

(2) 外壁又は床にあつては、直接土に接する部分を耐水材料で造り、かつ、直接土に接する部分と居室に面する部分の間に居室内への水の浸透を防止するための空げき(当該空げきに浸透した水を有効に排出するための設備が設けられているものに限る。)を設けること。

 外壁等の構造が、外壁等の直接土に接する部分から居室内に水が浸透しないものとして、国土交通大臣の認定を受けたものであること。

第二節の三 長屋又は共同住宅の界壁の遮音構造等

第二十二条の三 法第三十条第一項第一号(法第八十七条第三項において準用する場合を含む。)の政令で定める技術的基準は、次の表の上欄に掲げる振動数の音に対する透過損失がそれぞれ同表の下欄に掲げる数値以上であることとする。

振動数(単位 ヘルツ)透過損失(単位 デシベル)
一二五二五
五〇〇四〇
二、〇〇〇五〇

 法第三十条第二項(法第八十七条第三項において準用する場合を含む。)の政令で定める技術的基準は、前項に規定する基準とする。

第三節 階段

階段及びその踊場の幅並びに階段の蹴上げ及び踏面の寸法

第二十三条 階段及びその踊場の幅並びに階段の蹴上げ及び踏面の寸法は、次の表によらなければならない。ただし、屋外階段の幅は、第百二十条又は第百二十一条の規定による直通階段にあつては九十センチメートル以上、その他のものにあつては六十センチメートル以上、住宅の階段(共同住宅の共用の階段を除く。)の蹴上げは二十三センチメートル以下、踏面は十五センチメートル以上とすることができる。

階段の種別階段及びその踊場の幅蹴上げの寸法踏面の寸法
(単位 センチメートル)(単位 センチメートル)(単位 センチメートル)
(一)小学校(義務教育学校の前期課程を含む。)における児童用のもの一四〇以上一六以下二六以上
(二)中学校(義務教育学校の後期課程を含む。)、高等学校若しくは中等教育学校における生徒用のもの又は物品販売業(物品加工修理業を含む。第百三十条の五の三を除き、以下同じ。)を営む店舗で床面積の合計が千五百平方メートルを超えるもの、劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂若しくは集会場における客用のもの一四〇以上一八以下二六以上
(三)直上階の居室の床面積の合計が二百平方メートルを超える地上階又は居室の床面積の合計が百平方メートルを超える地階若しくは地下工作物内におけるもの一二〇以上二〇以下二四以上
(四)(一)から(三)までに掲げる階段以外のもの七五以上二二以下二一以上

 回り階段の部分における踏面の寸法は、踏面の狭い方の端から三十センチメートルの位置において測るものとする。

 階段及びその踊場に手すり及び階段の昇降を安全に行うための設備でその高さが五十センチメートル以下のもの(以下この項において「手すり等」という。)が設けられた場合における第一項の階段及びその踊場の幅は、手すり等の幅が十センチメートルを限度として、ないものとみなして算定する。

 第一項の規定は、同項の規定に適合する階段と同等以上に昇降を安全に行うことができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる階段については、適用しない。

踊場の位置及び踏幅

第二十四条 前条第一項の表の(一)又は(二)に該当する階段でその高さが三メートルをこえるものにあつては高さ三メートル以内ごとに、その他の階段でその高さが四メートルをこえるものにあつては高さ四メートル以内ごとに踊場を設けなければならない。

 前項の規定によつて設ける直階段の踊場の踏幅は、一・二メートル以上としなければならない。

階段等の手すり等

第二十五条 階段には、手すりを設けなければならない。

 階段及びその踊場の両側(手すりが設けられた側を除く。)には、側壁又はこれに代わるものを設けなければならない。

 階段の幅が三メートルをこえる場合においては、中間に手すりを設けなければならない。ただし、けあげが十五センチメートル以下で、かつ、踏面が三十センチメートル以上のものにあつては、この限りでない。

 前三項の規定は、高さ一メートル以下の階段の部分には、適用しない。

階段に代わる傾斜路

第二十六条 階段に代わる傾斜路は、次の各号に定めるところによらなければならない。

 こう配は、八分の一をこえないこと。

 表面は、粗面とし、又はすべりにくい材料で仕上げること。

 前三条の規定(けあげ及び踏面に関する部分を除く。)は、前項の傾斜路に準用する。

特殊の用途に専用する階段

第二十七条 第二十三条から第二十五条までの規定は、昇降機機械室用階段、物見塔用階段その他特殊の用途に専用する階段には、適用しない。

第四節 便所

便所の採光及び換気

第二十八条 便所には、採光及び換気のため直接外気に接する窓を設けなければならない。ただし、水洗便所で、これに代わる設備をした場合においては、この限りでない。

くみ取便所の構造

第二十九条 くみ取便所の構造は、次に掲げる基準に適合するものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

 尿に接する部分から漏水しないものであること。

 尿の臭気(便器その他構造上やむを得ないものから漏れるものを除く。)が、建築物の他の部分(便所の床下を除く。)又は屋外に漏れないものであること。

 便槽に、雨水、土砂等が流入しないものであること。

特殊建築物及び特定区域の便所の構造

第三十条 都市計画区域又は準都市計画区域内における学校、病院、劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場、百貨店、ホテル、旅館、寄宿舎、停車場その他地方公共団体が条例で指定する用途に供する建築物の便所及び公衆便所の構造は、前条各号に掲げる基準及び次に掲げる基準に適合するものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

 便器及び小便器から便槽までの汚水管が、汚水を浸透させないものであること。

 水洗便所以外の大便所にあつては、窓その他換気のための開口部からはえが入らないものであること。

 地方公共団体は、前項に掲げる用途の建築物又は条例で指定する区域内の建築物のくみ取便所の便槽を次条の改良便槽とすることが衛生上必要であり、かつ、これを有効に維持することができると認められる場合においては、当該条例で、これを改良便槽としなければならない旨の規定を設けることができる。

改良便槽

第三十一条 改良便槽は、次に定める構造としなければならない。

 便槽は、貯留槽及びくみ取槽を組み合わせた構造とすること。

 便槽の天井、底、周壁及び隔壁は、耐水材料で造り、防水モルタル塗その他これに類する有効な防水の措置を講じて漏水しないものとすること。

 貯留槽は、二槽以上に区分し、汚水を貯留する部分の深さは八十センチメートル以上とし、その容積は〇・七五立方メートル以上で、かつ、百日以上(国土交通大臣が定めるところにより汚水の温度の低下を防止するための措置が講じられたものにあつては、その容積は〇・六立方メートル以上で、かつ、八十日以上)貯留できるようにすること。

 貯留槽には、掃除するために必要な大きさの穴を設け、かつ、これに密閉することができるふたを設けること。

 小便器からの汚水管は、その先端を貯留槽の汚水面下四十センチメートル以上の深さに差し入れること。

法第三十一条第二項等の規定に基づく汚物処理性能に関する技術的基準

第三十二条 尿浄化槽の法第三十一条第二項の政令で定める技術的基準及び合併処理浄化槽(尿と併せて雑排水を処理する浄化槽をいう。以下同じ。)について法第三十六条の規定により定めるべき構造に関する技術的基準のうち処理性能に関するもの(以下「汚物処理性能に関する技術的基準」と総称する。)は、次のとおりとする。

 通常の使用状態において、次の表に掲げる区域及び処理対象人員の区分に応じ、それぞれ同表に定める性能を有するものであること。

尿浄化槽又は合併処理浄化槽を設ける区域処理対象人員(単位 人)性能
生物化学的酸素要求量の除去率(単位 パーセント)尿浄化槽又は合併処理浄化槽からの放流水の生物化学的酸素要求量(単位 一リットルにつきミリグラム)
特定行政庁が衛生上特に支障があると認めて規則で指定する区域五〇以下六五以上九〇以下
五一以上
五〇〇以下
七〇以上六〇以下
五〇一以上八五以上三〇以下
特定行政庁が衛生上特に支障がないと認めて規則で指定する区域 五五以上一二〇以下
その他の区域五〇〇以下六五以上九〇以下
五〇一以上
二、〇〇〇以下
七〇以上六〇以下
二、〇〇一以上八五以上三〇以下
一 この表における処理対象人員の算定は、国土交通大臣が定める方法により行うものとする。
二 この表において、生物化学的酸素要求量の除去率とは、尿浄化槽又は合併処理浄化槽への流入水の生物化学的酸素要求量の数値から尿浄化槽又は合併処理浄化槽からの放流水の生物化学的酸素要求量の数値を減じた数値を尿浄化槽又は合併処理浄化槽への流入水の生物化学的酸素要求量の数値で除して得た割合をいうものとする。

 放流水に含まれる大腸菌群数が、一立方センチメートルにつき三千個以下とする性能を有するものであること。

 特定行政庁が地下浸透方式により汚物(便所から排出する汚物をいい、これと併せて雑排水を処理する場合にあつては雑排水を含む。次項及び第三十五条第一項において同じ。)を処理することとしても衛生上支障がないと認めて規則で指定する区域内に設ける当該方式に係る汚物処理性能に関する技術的基準は、前項の規定にかかわらず、通常の使用状態において、次の表に定める性能及び同項第二号に掲げる性能を有するものであることとする。

性能
一次処理装置による浮遊物質量の除去率
(単位 パーセント)
一次処理装置からの流出水に含まれる浮遊物質量
(単位 一リットルにつきミリグラム)
地下浸透能力
五五以上二五〇以下一次処理装置からの流出水が滞留しない程度のものであること。
この表において、一次処理装置による浮遊物質量の除去率とは、一次処理装置への流入水に含まれる浮遊物質量の数値から一次処理装置からの流出水に含まれる浮遊物質量の数値を減じた数値を一次処理装置への流入水に含まれる浮遊物質量の数値で除して得た割合をいうものとする。

 次の各号に掲げる場合における汚物処理性能に関する技術的基準は、第一項の規定にかかわらず、通常の使用状態において、汚物を当該各号に定める基準に適合するよう処理する性能及び同項第二号に掲げる性能を有するものであることとする。

 水質汚濁防止法(昭和四十五年法律第百三十八号)第三条第一項又は第三項の規定による排水基準により、尿浄化槽又は合併処理浄化槽からの放流水について、第一項第一号の表に掲げる生物化学的酸素要求量に関する基準より厳しい基準が定められ、又は生物化学的酸素要求量以外の項目に関しても基準が定められている場合 当該排水基準

 浄化槽法第四条第一項の規定による技術上の基準により、尿浄化槽又は合併処理浄化槽からの放流水について、第一項第一号の表に掲げる生物化学的酸素要求量に関する基準より厳しい基準が定められ、又は生物化学的酸素要求量以外の項目に関しても基準が定められている場合 当該技術上の基準

漏水検査

第三十三条 第三十一条の改良便槽並びに前条の尿浄化槽及び合併処理浄化槽は、満水して二十四時間以上漏水しないことを確かめなければならない。

便所と井戸との距離

第三十四条 くみ取便所の便そうは、井戸から五メートル以上離して設けなければならない。ただし、地盤面下三メートル以上埋設した閉鎖式井戸で、その導水管が外管を有せず、かつ、不浸透質で造られている場合又はその導水管が内径二十五センチメートル以下の外管を有し、かつ、導水管及び外管が共に不浸透質で造られている場合においては、一・八メートル以上とすることができる。

合併処理浄化槽の構造

第三十五条 合併処理浄化槽の構造は、排出する汚物を下水道法第二条第六号に規定する終末処理場を有する公共下水道以外に放流しようとする場合においては、第三十二条の汚物処理性能に関する技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

 その構造が前項の規定に適合する合併処理浄化槽を設けた場合は、法第三十一条第二項の規定に適合するものとみなす。

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